『技能』とは、感性や感覚といったマニュアル的な要素が強くカタチとして表す事が
難しい、いわゆる暗黙知であり、
一方で、『技術』とは数字や文字でデジタルとして残せる形式知であるという。
そして『職人の技能』は、マニュアルとデジタルの融合であるように思う。
『技能伝承』は、そのマニュアルを肌身で体験させて、デジタルを解釈させる事で
あるような気がする。
暗黙知を、プロセスを踏んで出来る限り形式知に、シフトアップすることではない
だろうか。
ある熟練工に話を聞くと、
口で表現できない部分が多いし、元来職人気質で、教える事に慣れていない。
カン.コツは、見て覚えろ。
みんな昔はこうだった。
今は?
皆さん口を揃えて言う。
『今の若者は教えて貰って当たり前、そんな事いうと辞めていくよ、、、』
こんなやり取りをした事は、数えきれない。
ある中小企業の工場長と話したときの話。
彼は、会社の採用活動もすべて自分の裁量で取り仕切られていた。
若い世代とシルバー世代の共存が、今中小企業では最も重要とのこと。
なんと職人気質だったの人が丸くなって、息子のような若者に教える事に喜びを得ている。
苦手だった教えるを、より自然にOJTとして現場で実践されているという。
新卒と高度熟練工、シルバー人材の同時(同期)採用がキモである。
あえてミドル層ではなく積極的に、シルバー世代の元職人を正社員として採用しているという。また幅広いジャンルの職人だった人を採用することで、
若手の多能工を育てるということにもつながっていっているのだ。
2025年問題を控え、国民の3人に1人が65歳以上で5人に1人が75歳以上という
超高齢化の日本のなかで、モノづくりのシルバー世代の職人の方の活躍が
さらに大きなポストになる。
AI、ロボットでは対応しきれない第六感の伝承を是非、日本の素晴らしいモノづくり
の中で、若い世代へ引き継いで頂きたい。
ヒノマルものづくり
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